廃棄物の削減

サーキュラーエコノミーの実現に向けて、「3R(リデュース・リユース・リサイクル)活動」に注力しています。廃棄物の発生量を抑えるとともに分別を徹底し、廃棄物の再資源化量を増やすことで、資源のさらなる有効活用に尽力しています。廃棄物については中間処理と呼ばれる焼却や破砕の処理を行い、安定化、減容化を図って埋立処分量の削減に努めることで、ゼロエミッション*の継続を目指しています。

*ゼロエミッション:事業活動に伴い発生した廃棄物に対して、直接または中間処理後の埋立処分量を1%未満とすること

産業廃棄物排出量の抑制

2020年より、2030年までに産業廃棄物排出量(原単位)を2019年比15ポイント削減(年率約1.4ポイント削減)するという中間目標を設定し、この目標の達成に向けて、工程廃液の精製による再利用や廃液の自社処理・自社回収、有価物への転換等様々な廃棄物削減活動を推進しています。
2023年の産業廃棄物排出量(原単位)は、工程廃液の再利用や積極的な廃棄物の有価物化に取り組み前年比4ポイント減少しましたが、中間目標の基準年となる2019年比では19ポイントの増加となり、目標未達となりました。引き続き中間目標の達成に向けて、有価物化、自社処理量の増加等に注力していく構えです。

産業廃棄物排出量の抑制

ゼロエミッションの達成

2023年は当社が発生させた産業廃棄物のうち、中間処理を経て埋立処分を行った廃棄物量は1%未満となり、2014年より10年連続でゼロエミッションを達成することができました。

指標 範囲 単位 2020年 2021年 2022年 2023年
産業廃棄物排出量*1 単体 t 4380 4894 5405 4760
最終処分量 単体 t 38 45 47 27
最終処分率*2 単体 % 0.87% 0.92% 0.87% 0.57%

※1 普通産業廃棄物+特別管理産業廃棄物の総排出量
※2 最終処分量÷産業廃棄物排出量

産業廃棄物排出量(原単位指数)
△2019年比23ポイント増加(目標:2030年までに2019年比15ポイント削減)

有機溶剤廃液リサイクルにおける工夫

当社は、自社工場で発生した廃棄物の有効活用に積極的に取り組んでいます。例えば廃油についてはリサイクル可能な溶剤ごとに分別を行い、不純物、純度の規格を設け管理を強化したことで、従来は産業廃棄物として処理していたものを再使用できるようになりました。当社が排出するその他の廃液についても、処理工程を把握したうえで、可能な限り再資源として利用していただける事業者に委託しています。加えて、各拠点では廃プラスチック類やガラス類、金属類に加え、樹脂製ドラムの有価物化、発泡スチロールのインゴット化などのリサイクル活動に引き続き注力し、資源の有効利用によるサーキュラーエコノミーの実現に貢献していきます。

サーキュラーエコノミー実現のために

 

リデュース(Reduce) 活動

排水処理施設による廃液の自社処理化、分別の推進による廃棄物の有価物化、製造工程の見直しによる廃棄物の発生抑制など、国内外におけるTOKの全製造拠点において、廃棄物を極力削減するための様々な活動を行っています。

リデュース:廃棄物の発生抑制。製品製造に投入する資材(原材料)をできるだけ少なくし、その結果、廃棄する量を最小限にすること

リユース(Reuse)活動

当社では、1970年代後半からステンレス製の容器を採用することにより、製品使用後、お客様からその容器を回収しリユース(再使用)しているほか、一部タンクローリーによる製品輸送も行っています。また、フォトレジストについても、液晶パネル製造用を中心に一部容器のリユースを行っています。

リユース:再使用。製品や容器などを繰り返し使用することによって、廃棄物の発生を抑制し、資源の節約を図ること

リサイクル(Recycle)活動

製品製造工程において、使用、回収した有機溶剤(工程廃液)を製造現場で精製し、同じ工程で再利用するなど産業廃棄物排出量を抑制する活動を行っています。一方で、蒸留精製による再利用が可能な原料については信頼のおける協力会社(リサイクル会社)に依頼するなどして再資源化を図っています。

リサイクル/再生利用。資源の節約や環境汚染の防止のために廃棄物を埋立て処分や焼却処分せず、資源として再利用すること

 

 

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