環境貢献技術

環境貢献技術

社会的インパクトの創出に貢献

東京応化はこれまでの歩みを通じて、様々なトレードオンの積み上げと人的資本経営を核に社内外の経営資源の相互作用とシナジーを高め、ステークホルダーの幸福度を追求する取組みが、さらなる社会的インパクトの創出につながることを確信しています。そして、足元で進む生成AIの活用や5Gの普及、次世代規格6Gによる通信革命が創出する様々な社会的インパクトは半導体の進化が支えているほか、人類が克服すべき社会的課題であるカーボンニュートラルへのチャレンジにおいても、異次元の市場規模へと中長期的成長を続ける半導体が大きく貢献していくものと考えます。
そうした中当社グループは、今後の東京応化が半導体産業のお客様とともに成長していく分野として「情報端末」「クラウド」「センシング&IoT」「グリーンエネルギー」の4つを2023年に設定し、各分野に対し、人的資本と知的資本をはじめとするあらゆる経営資源を集中投下しています。今後も半導体用フォトレジストや高純度化学薬品を中心とする製品ポートフォリオを各分野の価値創造へ展開するとともに、さらなる人的資本と知的資本への投資によりイノベーションに資する製品を拡充することで、豊かな未来の実現に向けたさらなる社会的インパクトの創出に貢献していきます。

社会的課題( 例) ソリューション&バリューチェーン 2030年に期待できる
社会的インパクト
再生可能エネルギーシステムの効率改善 【東京応化】
次世代パワー半導体向けフォトレジストの開発・提供


【半導体メーカー&デバイスメーカー】
次世代パワー半導体の進化
EVや風力/水力発電システムの効率改善
世界の電力消費量の
0.4%程度*1
を削減
データセンターの激増に伴う電力消費量増加 【東京応化】
EUV用フォトレジストの開発・提供


【半導体メーカー&デバイスメーカー】
ロジック半導体1演算あたり消費電力の低下
データサーバーの低消費電力化
世界の電力消費量の
0.2%程度*2
を削減

*1「風力/太陽光発電およびEV、データセンターの消費電力量」と「SiC、GaN等による次世代パワー半導体の普及」をキーファクターとして試算。鉄道車両、商用車等は対象に含まず

*2「データセンターサーバーの消費電力量」「ムーアの法則の継続効果」をキーファクターとして試算。ハイエンドロジック半導体の用途としてデータセンターのみを対象とし、DC以外に設置されたサーバーやラップトップPCを除外

脱炭素/カーボンニュートラルに貢献する
パワー半導体向け材料への取組みを強化

足元の最先端かつ最大の社会的課題の1つである脱炭素/カーボンニュートラルへの取組みにおいては、各国推計で今後約10年間に500兆円弱の投資が計画されている*1ほか、国内外の金融機関の有志連合「GFANZ*2」は今後約30年間で約1.1京円(100兆ドル)の投融資を計画するなど、世界中の企業やビジネスの力による課題解決に、大きな期待が寄せられています。そうした中、風力/太陽光発電などの再生エネルギーシステムやスマートグリッドによる効率的な送電・電力供給のほか、EV/HEVや省エネ家電等の心臓部を担うパワー半導体の市場規模は、今後さらに拡大していくことが予想されています。

※1 出典:JEITA半導体部会「国際競争力強化を実現するための半導体戦略」
※2 GFANZ(Glasgow Financial Alliance for Net Zero):2021年に英国・グラスゴーで開催されたCOP26において正式に発足した、世界450社以上からなる金融機関連合

半導体産業の異次元の成長トリガーの1つ―パワー半導体

同半導体の製造に欠かせないg/i線用フォトレジストで世界No.1のシェアを有し、連結売上高の7~10%弱を安定的に計上している東京応化は、現在、パワー半導体の市場成長に応えるべくフル稼働での量産を続けているほか、「tok中期計画2024」では、生産工場の設備増強やさらなる効率化(自動化/機械化)、製造/検査/倉庫設備の更新に向けて、大規模設備投資を進めています。

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出典:
Status of the Power Electronics Industry 2021 report,
Yole Developpement, 2021

高付加価値/次世代材料の開発に注力

「1.5度目標」の達成に向けて脱炭素/カーボンニュートラルへの取組みを着実に前進させるには、パワー半導体のさらなる進化と性能向上が強く求められることから、東京応化は、新たな高付加価値/次世代材料の提供/開発に注力しています。足元では当社が独自開発した化学増幅型のi線用厚膜フォトレジストが高性能パワーデバイス向けに伸長しているほか、次世代SiC(炭化ケイ素)/GaN(窒化ガリウム)/Ga2O3 (酸化ガリウム)パワー半導体向け材料の開発にも注力しています。

共有価値をロングランで創造

g/i線用フォトレジストをはじめとするパワー半導体向け材料市場はお客様の数が多く、お付き合いも長期におよぶケースが多いことから、信頼関係を長く維持することで、長期持続的成長を図ります。加えて、同レジストは塗布するレジストの量や厚みがお客様ごとに異なり、使用量も大きく異なるため、当社ならではの顧客密着戦略のもとできめ細かな対応を継続することで、脱炭素/カーボンニュートラルに向けた共有価値をロングランで創造していきます。

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